エンゼルフィッシュの特徴・飼い方・注意点を初心者向けに解説

熱帯魚・エビ

エンゼルフィッシュとは?

エンゼルフィッシュは、熱帯魚の中でも「優雅な姿」で人気の高い魚です。大きなヒレを広げてゆったりと泳ぐ姿から「水槽の女王」と呼ばれることもあります。
特に特徴的なのが、**体が縦に高い(体高がある)**こと。平たくて背の高い独特の体型は、水槽内でもひときわ目立ちます。カラーバリエーションも豊富で、シルバー、マーブル、ゴールデンなど見た目の美しさから長年愛され続けています。

生体の基本情報

  • 学名:Pterophyllum scalare(プテロフィルム・スカラレ)
  • 原産地:南米アマゾン川流域
  • 体長:約10〜15cm(環境によっては20cm近くまで成長)
  • 体高:10cm以上に達することもあり、水槽内で非常に存在感がある
  • 寿命:5〜8年程度
  • 性格:温和だが、縄張り意識が強まると攻撃的になることも

「体高がある」という特徴から、泳ぐ姿がとても優雅に見えますが、その分、水槽サイズには注意が必要です。

飼育に必要な環境

エンゼルフィッシュは比較的丈夫で飼いやすいですが、健康に育てるには環境づくりが大切です。

  • 水槽サイズ
    成長すると体高が大きくなるため、高さのある水槽がおすすめです。最低でも45cm水槽からが目安ですが、ゆとりを持たせるなら60cm以上の水槽が理想的です。
  • 水質
    弱酸性〜中性(pH6.0〜7.0)を好みます。水温は26〜28℃が最適。温度が下がると病気にかかりやすくなるため、ヒーターで安定させましょう。
  • ろ過と水換え
    フンの量が多く水を汚しやすい魚です。外部フィルターや上部フィルターなどろ過能力の高い機材を使い、週1回を目安に水換えを行うと安心です。

エサと給餌

エンゼルフィッシュは雑食性で、市販のフレークや顆粒タイプの人工飼料をよく食べます。補助的に冷凍赤虫やブラインシュリンプを与えると栄養バランスが取れ、発色も良くなります。

与える量は「数分で食べきれる程度」が目安。食べ残しは水質悪化の原因になるため取り除きましょう。


混泳の相性

見た目は優雅ですが、実は縄張り意識が強く、他の魚を追い回す性質があります。特に繁殖期やオス同士では攻撃的になることも。

  • 混泳しやすい魚
    → コリドラス、プレコ、オトシンクルスなど底層を泳ぐ魚。
  • 混泳に注意が必要な魚
    → グッピーやネオンテトラなど小型魚は食べられる可能性があります。

初心者はまず単独飼育から始めると失敗が少ないでしょう。

繁殖について

エンゼルフィッシュはペアになると、ガラス面や広い葉の水草に卵を産みつけます。親が卵を守る姿は迫力がありますが、他の魚がいると卵が食べられてしまうことも。繁殖を目指すなら、産卵用の水槽を別に用意するのがおすすめです。

飼育の注意点

  • 急な水質変化に弱いため、水換えは少しずつ行う
  • 長いヒレがフィルターや装飾に絡まないように注意する
  • 体高があるため、高さのない水槽では窮屈になりやすい
  • 縄張り争いを和らげるため、水草や流木で視界を区切る工夫をすると効果的

まとめ

エンゼルフィッシュは、体高のある独特の体型と優雅な泳ぎで水槽を一気に華やかにしてくれる魚です。
ただし、縄張り意識が強く小魚との混泳には注意が必要。また、体高があるため水槽選びも重要です。

「水槽に存在感を出したい」「優雅な泳ぎを眺めたい」という方にはぴったりの魚です。初心者の方も、環境をしっかり整えれば長く付き合える魅力的な熱帯魚です。




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